2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

当麻の里

卯の花道ふたかみ裾野ましぐらに 当麻寺から石光寺までの道のそこかしこに卯の花が綺麗に咲いていた。あたりの田んぼも 梳き返しまもなく代田つくりかと思われる。苗もすくすく育ち、田植えを待つばかり。

相輪の空を雲駈け青嵐 これも当麻寺の一連の双塔の句である。この日は少し風があり、新緑の森が ゆさぶられていた。 暫く、私が生きている間にはもうまみえることのない 仏さまにあい感慨深い一時であった。

夏菊

夏菊や遠に宝珠のかがよへる 当麻の里は菊造りが盛である。 最近はここも過疎化になりつつあり 若い人が引き継ぐことも少なくなり、 菊造り農家も減ってきた。 遠くにかすかに見える屋根は 寒牡丹で有名な石光寺である。

新樹光まぶしみ在さる開扉佛 平城遷都千三百年祭記念に奈良の當麻寺の東塔・西塔が千年以上の年を得て、皆さんに開扉されました。 さっそく今日行ってきました。静かな刻を仏と対峙し すがすがしい思いです。

代掻き

峡の田のみな歪なり代を掻く 厳しい山間の田は、四角四面の田んぼは珍しい。小さい田が点々と、生活と密着した厳しいくらしむきを感じる。 特にお年寄りが多い。

鳥居

鳥居たつ薄暑の路地の果てに宮 大阪の街中に、こんな立派なお寺やお宮さんがあることじたいに感動しました。 丁度前日まで春祭りだったそうで、境内は静まりかえっていた。 写真に撮った一枚に、こんな句ができました。

栴檀の花

栴檀の雨にしくしくかほりけり 栴檀の花が今満開です。 けして華やかな花ではありませんが、 小花を木々に散らし咲いているのは しばし見とれます。 とくに雨の日は匂うように思います。

薔薇

薔薇の門お隣さんと親しくし 薔薇を立派に咲かせたお隣の家、 いっぺんにあたりが明るくなる。 親しくしていただき、 遠慮のないあいだがらに嬉しい。

杉落葉

佇めば山気しんしん杉落葉 席題に杉落葉が出て、くるしまぎれに作りました。 適当な写真がなく困りました。 どうしても暗い感じにとらえられます。

朝掘りの筍届く錦水亭 京都府長岡京は有数の筍どころである。町角には、この時期新鮮な筍を売っています。 地元の錦水亭にも朝掘りの筍が 丁度届いたときでした。

献酒

棚に積む献酒びっしり薄暑かな どこのお宮さんでもみられる景色です。 ここは酒どころ、ちかくにはサントリー工場もあり ビールも供えてありました。 若い禰宜さんが落葉掃きにいそがしそうで、 思わずねぎらいの言葉を掛けていました。

水亭

水亭に寄せるさざなみ風涼し 京都の乙訓の里に、筍料理で有名な 錦水亭と言う料理屋さんがあります。 なかなか高級で、口にすることの出来ない筍 づくしの料理がいただけます。 池畔に建つ建物は自然に溶け込み 風情さをかもしだしています。

立夏

夏に入る飛鳥に謎の石多し 飛鳥は何処へ行っても不思議な石があります。 有名な石舞台・猿石・亀石等、これらの石は意味がありますが、 他に沢山の石があります。

青葉雨

碑に残る古戦場跡若葉雨 ここ古市古墳群の一角にある誉田八幡宮の境内に あります。 近くには猟古墳が点在しています。

牡丹

黄牡丹や二重じたての宝蔵扉 収蔵庫が春の何日か公開していました。 飛鳥の橘寺です。 やはり厳重に管理されているなと思いました。 飛鳥は今日の気温で夏でしょう。

五月

穏やかな日々得し夫に五月来る 夫の穏やかな日々に、少し安堵する私です。 もう五月がきました。 やがて梅雨、そして夏と四季の移りをかんじつつ。