2011-01-01から1年間の記事一覧

小春日

指先に小春日はじき仏彫る しばらく前に仏師の工房でしょうか、仏師を中心にして弟子たちが 仏を彫っているのをみました。小春日の注ぐお部屋でひたすら彫っているのには、声すらかけるのを はばかりました。やはり神聖な場所で、ちかよりがたく感じました。

年の瀬の癒し

鍼灸に体いたはり年越ゆる 足を痛めてから整形外科に通っていましたが、もうひとつで 以前かかった鍼灸院に一度いこうとおもいたち通っています。一か月くらいになりましょうか、何だか効いているようで 歩くのも楽になりました。まだしばらく通うつもりです…

虚子記念館にて

虚子館の小さき図書室年惜しむ 虚子記念館の一室に、小さい図書室があります。 入場すれば自由に使えます。句文集が書棚にびっしり詰まっています。勿論ホトトギスの 俳誌も年代別に飾ってあります。展示ものは今友人でもある夏目漱石の記念品が並んでいます…

歳晩の芦屋の街

枯蘆や流れ乏しき芦屋川 虚子記念館で句会をしました。時間までそれぞれに吟行していきました。芦屋川の源は六甲山とききますが、いつきても水が少なく特にこの時期は 川涸れるとか水涸れるの季語があるように蘆が枯れつくしていました。虚子館はいつ行って…

京の師走

南座の賑はひの中来て師走 京都での吟行会の一連の句です。南座は景気に関係なく京都の師走の風景です。和服にしても洋服にしても、皆さんお洒落して観劇されるようです。京都の寺院では、年用意の煤払いなどが順次行われるようです。錦の市場は すでにお正…

顔見世

芝居絵や京の師走の風物詩 京都の師走の見世物では、やはり顔見世でしょう。 今年は人間国宝の大物役者が南座を飾っている。昔ほど和服の人はへりましたが、それでも京の 着倒れというように華やかである。楽屋口でしばらく待っていたが、開演もちかかったせ…

泥鰌買う

歳晩の錦市場に泥鰌買ふ 歳晩の京都に吟行会でいってきました。南座前はさすが京都 昔ほどではありませんが、着飾った人で混み合っていました。そして京都のお正月の台所とも言われる、錦市場にいき まだ少し早い暮れの市を見て句会場えいきました。でもいつ…

大雪

大雪の陽射しぬくぬく寛げり 今日は大雪である。 雪が降り寒くなるといわれるが ことのほか暖かで、出かける予定もなくのんびり寛ぐ。庭に出て、先日剪定してもらった切屑がまだ残っていて 少し掃いたりして午前中過ごす。 庭の桜もほとんど葉を落とし、枯れ…

綿虫

綿虫の風に躓き沈みけり 天気の悪くなりそうな日に、盛んに舞い出します。目の前に来ると 思わず手をかざしてしまいますね。俳句を初めて始めて綿虫のことしりました。俳句してなかったら 気が付かないでいたかも! まじまじと見ていますとふとそんな様に感じ…

冬うらら

鵺塚に松影の濃し冬うらら 芦屋公園の中ほどに震災のモニュメントが立っています。その少し離れた所に鵺塚もあります。 この公園は松ばかりの公園で、海からの風、山からの 風が吹き溜まる感じです。芦屋川を暫く行くと河口に でます。この辺りは芦屋の住宅…

楕円テーブル

虚子館の楕円テーブル日脚伸ぶ 虚子館のなかの一室にサロン部屋があり、寛ぐことができます。テーブルの上には投句箱があり、投句もできます。 このテーブルが楕円形をしていて、まだ日脚が伸びるところまで いつてませんが、そんな感じしました。住宅街にあ…

俳磚

俳磚をしたたりこぼれ冬日照る 俳磚は中国の煉瓦のことで、磁気のタイルに俳句をしたためたもので 虚子記念文学館の壁に飾られている。これはほんの一部ですが、入館すればお庭の壁にも飾られている。 虚子の資料はもちろん、今は夏目漱石の展示がされている…

鵺塚

散りたまる松葉に鵺塚冬ざるる 源の頼政が紫宸殿上で射取ったという伝説の怪獣。 頭は猿、胴は狸、尾は蛇、手足は虎に、声は トラツグミに似ていたという。それが舞い降りた といわれる。そこに小さな塚がたっている。 芦屋公園の隅にあり、近くには虚子記念…

枯れ蓮

吹きだまる風に枯蓮池尖る 大阪の南に長居公園があります。サッカー場も併設されている 大阪市の大きな公園です。植物園もあり蓮池はすっかり枯れ つくしみごとでした。市民の憩いの場所でもあり、日曜日でしたので家族連れも来て いて賑やかでした。マラソ…

冬眠の金魚

冬眠の金魚微動に波たちぬ 睡蓮の鉢に金魚らしからぬ、まるまると太った金魚がいる。 最近上に浮いてこないなと思っていたら底に眠るように身 を沈めていた。これは金魚の冬眠と感じたが、金魚が冬眠 するのかさだかではない。それが少し暖かい日に尾鰭をひ…

明石海峡

星冴ゆる架橋は闇に浮きあがる 研修会に一泊二日で行ってきました。足の不安は少しありましたが、 大丈夫でした。自信がつきましたので以後頑張ろうと思います。二日間とも快晴に恵まれて、寒くもなく小春日和でした。130人の句会で疲れましたが、楽しくもあ…

神渡し

建て替へに団地は廃墟神渡し 大阪万博があった千里が丘のニーュタウンが古くなり、高齢化したため 建て替え工事がはじまっていた。十年ぶりに出掛け見た光景は、変わりつつあり時代の流れを感じた。 すでに建て替わった棟もあり、若い人の入居もあるのか明る…

小春空

小春空ひろげ十月桜満つ 大阪市民の憩いでもある長居公園に吟行に行ってきました。日曜日の快晴でもあり、思い思いの過ごし方で楽しんでいました。広大な公園で、とても回りきれず足の弱い人もいて、そうそうに 会場入りしました。蓮がすっかり枯れきって、…

十一月の町

聖樹はや町に馴染みて十一月 久しぶりに句会に出席しました。一か月半ぶりの句会でした。町には早ツリーがたち驚きでした。もうすでにどこでもそうなんでしょうが、 私には驚きでした。まだ自信がなく、ほうぼうを散策するまでにいかず、やはり俳句は足で か…

立冬

立冬や髪染め切って首さびし いつまでもぐずくずしていても気持ちがシャキッとしないので思い切って 美容院にいって綺麗にしてもらった。ふと気が付くときょうは立冬だ。少し首筋がすーとした。もう今年も一か月余り 一年の流れの速さを実感しました。今週は…

栴檀の実

栴檀の青きつぶら実冬に入る あたたかな日和に少し歩いてみようと、近所の産土まででかけた。ふと空を見上げたら栴檀の青い実が空にたなびいていた。 そんなおり、ああもう冬だなあと思った。正確にはまだ 少し先である。今日はは冬どころか汗ばむ陽気です。…

稲架日和

凱旋車がんがん鳴らし稲架日和 大阪は知事、市長のダブル選挙で大阪冬の陣とかいわれています。 かならず選挙前になると、凱旋車が町をがんがんならしていきます。野にはつい最近まで稲が干されていましたが、とりいれも終わり 空稲架が解かれずにつつたって…

冬ざれ

冬ざれの田に猫車さらさるる 試歩のみちすがら見た一景です。 すっかり稲も刈り終わり寒々とした景色です。その果てを走る高速道の街路樹も紅葉していました。しばらく籠っているうちに 季節は冬へと確実になりつつありました。勿論稲架に干してあった稲も脱…

冬となり

軒の榾切り口白し冬隣り 山里にゆくと、厳しい冬に備え榾つまり薪を軒たかく積み足して冬に備える。その榾の切り口は切ったばかりか、しろじろとしていた。 まもなく来る冬はそれはそれは厳しいであろう。少しじーんとした気持ちが 甦る。十月も終わろうとし…

天罰

天罰と己にかして秋を病む 膝を痛めてやっとゆっくり歩けるようになった。 出かけてばかりいるので 神さんが私に天罰をおあたえになったのかも。歩行が出来ないことがいかに大変かそれなりに分かっていたつもりだが、 どこえも行けずいらいらの毎日です。そ…

鴨来る

街道にほとりみささぎ鴨来る 足馴らしの道はすなわち竹之内街道である。歴史の道として綺麗すぎるくらい 舗装され、私には少し不満でもある。昔の道はやはり地道に限ると思っているからである。だんだんそんな道もなくなり つつある。観光化されるのもいいの…

末枯れ

足馴らしの道は御陵へ末枯るる すっかり凌ぎやすい季節となりました。奈良にでかけて足の筋を痛めました。その後、行動が制限されてここしばらく家に籠っています。その間季節は 一層秋が深まったようです。まだ遠出は自信がなくそろそろ動こうかと思ってい…

奈良の角切り

角伐会木の香もしるき仮社 先週ですが、奈良の角伐りつまり鹿の角切を見にいきました。毎年、秋に行われています。秋は鹿の恋の季節です。立派に 伸びた角が、人間や仲間を傷つけないように。それだけ牡鹿は 気性があらあらしくなります。春日大社の神事で、…

夜寒道

囃しつつ戻るだんじり夜寒道 秋祭りもそろそろ終わりになりつつある。沢山の山車が曳き囃す賑やかなその日も 終わり、いよいよ冬の到来だ!祭りの終わっただんじりはそれぞれに村へと帰る。その道中もお囃子を休むことなく 行く秋を惜しむかに、一層華々しく…

飛火野

飛火野の寒露の芝のまかがやき 一昨日は寒露の日でした。 奈良公園の鹿の角切が8 9 10日とありました。久しぶりに行きましたが、少し観光化してがっかりしました。 鹿の保護も大変でしょう。入場料がそれにあてられるようです。神事ですので、勇ましくもあり…